皆さん、こんにちは。いそべゆうこでございます。

先日のブログで、私が所属する川西まほろば会が川西市の令和2年度の予算編成に対して24の要望を提出したことはお知らせしましたが、その要望に対して、市がどのように回答し令和2年度の事業にどのように活かされていくのかを、3回に分けてご報告いたします。

第2回は、大項目【健康で安心して暮らせる安全なまちづくり】です。

」は市からの回答です。 「」は私のコメントです。

【健康で安心して暮らせる安全なまちづくり】

人生100年時代と言われます。安全で安心なまちであることは勿論のこと、健康に年を重ねられるまちでなければなりません。災害に強いまち、万が一のときには迅速な対応ができ、支援を受けられる。また、高齢化社会を支えるセイフティーネットがきちんとある。そして、子どもから大人まで健康に関心をもち、予防や疾病の早期発見早期治療につながる制度が整うように要望しました。

1.川西市行方不明者SOSネットワークの充実と適切な運用

→ 認知症高齢者は安全に暮らせるよう、介護者の負担が軽減されるよう、関係機関や地域のSOSネットワークなどの支援体制の充実に努めて参ります。

  • 川西まほろば会では、川西行方不明者SOSネットの捜索情報を、協力者へ24時間365日メールで配信できる「協力者の登録」を呼び掛けています。「協力者の登録」は、川西行方不明者SOSネットで検索し「情報メール受信登録」のかんたん登録からできます。また、川西市では、地域支援体制の充実のため「みまもり登録」の案内や「靴ステッカー」の配布、認知症サポーターの養成など普及・啓発活動を展開しています。「みまもり登録」は各地区の地域包括支援センターで行うことができます。

2.高齢者の在宅医療を可能にする環境づくり

→ 在宅医療・介護連携推進協議会の中で、地域包括ケアシステムにおける在宅医療に係る専門職のかかわり方を検討して参ります。

※ 在宅医療は「訪問診療」「往診」に分けられます。国はこの在宅医療を推進するために、高度急性期、急性期、慢性期の病床数を減らし、回復期の病床数を増やす方針を立てています。国民皆保険制度のおかげで国民の医療費は、最大でも3割の負担で済んでおり、この制度は非常に有用です。しかし、このままでは国の財源が枯渇して国民皆保険制度を維持できなくなってしまいます。そのため在宅医療の推進が重要となっています。川西市でも在宅医療を推進できるよう、現市立川西病院跡地の活用による訪問介護の環境整備を予定しています。在宅医療の環境整備は勿論ですが、在宅医療は地域包括ケアシステムの一翼です。まずは、地域包括ケアシステムを市民が理解し機能するよう、わかりやすい情報発信や関係機関との連携がさらに必要であると考えます。

3.健康なまちづくり・予防医療施設や早期発見治療の充実

→ 健幸マイレージやきんたくん健幸体操の普及、がん検診等の検診事業、および予防接種事業の充実と早期治療につなげる取り組みに努めて参ります。

※ 令和2年度には、予防事業として中学2年生へのピロリ菌検査の実施やロタウィルス感染症の予防接種の実施が予定されています。胃がんのリスク軽減や乳児期の疾病予防のためには、大切なことです。しかしながら、ピロリ菌の検査と除菌については、様々な意見があります。対象者が未成年でもありますので、保護者の方に丁寧な説明をするとともに、すべての段階で保護者の方の承諾を得ることが大切であると、予算員会でも確認しました。ロタウイルス感染症の予防接種については、効果的な接種や副作用を軽減するための接種期間の制約などがあります。また、乳児期に受ける予防接種のスケジュールが大変、混みあっているため、わかりやすい接種スケジュールの案内などの工夫を施すよう、要望しました。

4.北部の医療体制の充実

→ 北部地域に安心安全な医療を引き続き提供していくために、基本構想において4診療科6診と、院内開業スペースを備えた診療所を整備するとともに、(仮称)川西市立総合医療センターとの協力連携を進めて参ります。

※ 現市民病院は、(仮称)川西市立総合医療センターが令和4年度春に開院するタイミングで、市民病院としての役割から北部診療所へと生まれ変わります。引き続き、北部地域の市民の皆さんに、安心安全な医療を提供するために、審議を重ねていきたいと思います。また、現市民病院の跡地には、複合施設が建設される予定です。複合施設は特別養護老人ホームを中心に、要介護者だけでなく障がい者の方も利用できる、共生型短期入所サービス (ショートスティ) 、共生型デイサービス、さらには、看護小規模多機能型居宅介護 (医療的なケアにも対応)に、定期巡回・随時対応訪問介護看護ができる機能を持ち合わせた施設ができる予定です。施設の設置と運営は、民間が担います。尚、川西まほろば会では、この複合施設を、高齢者や障がい者のための単なる施設として運営するのではなく、先日、視察に行った仙台市の複合施設「アンダンチ(あなたの家)」のように、多世代が交流できる豊かな暮らしの拠点となるような提案をしていきたいと考えます。 

5.国土強靭化地域計画の早期策定

→ 現在、計画を作成中です。

※ 国土強靭化地域計画とは、平成25年12月に制定された「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法(平成25年法律第95号)」に基づいて、地方公共団体が策定する国土強靭化に関する施策の推進に関する基本計画です。兵庫県内で策定済みの市町は、内閣府のデータによると、10パーセント~20パーセント未満です。川西市も現在、策定中ですが、災害は明日あるかもしれません。一日でも早く策定して欲しいと考えます。

6.猪名川を含めた大小河川の治水対策の強化

→ 治水対策は、国や県などの関係機関が進められているため、川西市としては、情報収集や協議を進めて参ります。

※ 川西市内を流れる猪名川をはじめとする大小河川の治水対策の整備については、国や県が主体となり進められています。国の管轄のエリアについては、ほぼ整備が整っています。県の管轄エリアについては、多田神社界隈など、緊急度の高いエリアから治水整備が進められています。しかしながら、すべての整備が完了するまでには、10年単位での時間を要すると言われています。異常気象によるゲリラ豪雨など、今までに経験のしたことのない状況が近年多発しています。治水対策の整備が完了せずとも、上流にある一庫ダムの貯水管理や流域の防災無線の整備などを含め、災害防止対策を講じていけるよう、確認していきたいと思います。また、一日でも早くに治水対策整備が完了するよう、国や県に働きかけていきたいと思います。

7.大規模団地に再生と空き家空き地対策

→ ニュータウンの再生、および、空き家の流通促進に向け、空き家マッチング制度を導入して参ります。

※ 令和2年度の当初予算で、空き家の流通・促進を目的に、100万円が計上されています。空き家が放置され、住環境が悪くなることを未然に防ぐため、相談体制の充実や市民への意識啓発を図ります。また、専門家と連携をした、空き家マッチング制度が導入されます。空き家や空き地に関して、市役所という公が窓口として携わることで、より安心して気軽に相談していただけることを目指しています。この事業の推進により、川西市の大規模団地の再生と空き家空き地対策が一歩進むことを願っています。

8.消防設備の適切な配置

→ 北署管内の消防庁舎については、市北部地域における消防・救急体制の在り方を検討し、より合理的な庁舎の維持管理に努め、適正な配置についても検討して参ります。

※ 川西市には、本部と南北2か所の消防署、そして、3つの出張所(久代・多田・清和台)があります。適切な配置により、救急・救助・消防活動が適切になされ、市民の命と生活の安心・安全を守っています。令和元年度に消防本部と南消防署の合同庁舎が、キセラホールの隣に完成しました。北部の消防庁舎については、近隣他市との連携も視野に入れて、より合理的な庁舎の維持管理ができるよう働きかけていきたいと思います。尚、令和2年度には、南消防署の救助工作車など、計3台の消防車両が新しくなります。

 

川西まほろば会の令和2年度の予算要望がどう活かされるのか③では、【川西市の特徴を踏まえたまちづくりのあり方】についてご報告いたします。