皆さん、こんにちは。いそべゆうこでございます。

先日のブログで、私が所属する川西まほろば会が川西市の令和2年度の予算編成に対して24の要望を提出したことはお知らせしましたが、その要望に対して、市がどのように回答し令和2年度の事業にどのように活かされていくのかを、3回に分けてご報告いたします。

第3回は、大項目【川西市の特徴を踏まえたまちづくりのあり方】です。
「→」は市からの回答です。 「※」は私のコメントです。

【川西市の特徴を踏まえたまちづくりのあり方】

清和源氏発祥の地、川西市には多くの魅力があります。日本一の里山に加茂遺跡に多田銀銅山などの文化遺産があります。また、川西市には豊かな自然環境や歴史ある文化遺産だけでなく、健康という財産もあります。川西市市民の平均寿命の長さは、男女とも兵庫県内では上位に入ります。そのような川西市の特徴を踏まえたまちづくりのあり方について、6つの要望をしました。

1.日本一の里山、黒川の自然を活かしたまちづくり

→ 日本一の里山と称される自然資源を活かした地域の活性化を図るべく、まちづくり支援を進めて参ります。

※ 里山とは人が暮らすエリアと自然界の中間に位置し、人の影響を受けて環境が形成された田畑や山などの自然のことを言います。黒川では今でも山を手入れし炭焼きをしています。SDGsで謳われている、持続可能な社会の原点であります。自然を守りながら活かす里山の暮らしを川西市の魅力としてまちづくりができるよう、これらも地域の皆さんとともに考えていきたいと思います。

2.加茂遺跡や多田銀銅山などの文化遺産をARなどを活用しまちづくりにつなげる

→ 文化遺産を活かしたまちづくりに、文化財資料館や郷土館などの施設で、仮想空間の映像体験ができるVRや、遺跡現地のスポットで、現実世界にCGなどでデジタル情報を映し出すARといったICTを活用できないかについて検討して参ります。

※ 加茂遺跡は、弥生時代の遺跡で国史跡指定を受けています。史跡指定後、土地の公有化も進めていますが、公有化されている土地は点在しています。遺跡公園のような復元は難しいかもしれませんが、タブレットやスマホをかざすと原風景が映し出されるようなAR技術(Augmented Reality:拡張現実)を活用すれば、現時点での土地の公有化の状況でも観光振が可能であると考えます。ARによる観光振興が進めば、子どもたちもタブレットを活用して、市内で弥生時代の遺跡の見学が可能になります。加茂遺跡に限らず、様々な文化遺産についてもICTを活用すれば、 魅力を増すことと考えます。

3.環境・観光・健康に配慮した自転車を活かしたまちづくり

→ 県や近隣市町と調整を図りつつ、自転車を活かしたまちづくりを検討して参ります。自転車に関するイベントについては、一定条件にあえば、健幸マイレージのポイント対象とすることもできると考えております。

※ 自転車は環境にも優しく、健康にもつながり、さらに、観光産業のツールにもなります。特に川西の北部地域には日本一の里山もあり、環境さえ整えれば、自転車での観光もスポーツもまちの魅力になると考えます。また、市の回答にあるように、健幸マイレージポイントの対象になれば、歩くが柱になっている健幸マイレージ事業の新たな可能性にもつながると考えます。

4.市民ニーズに即したアクセシビリティの向上

→ 交通弱者のみならず、子育て世代などを含めた住宅地の魅力向上のために、移動手段の多様性を考慮に入れて、今後の地域内交通を検討して参ります。

※ 令和2年度に大和地区でオンデマンドモビリティサービスやシェアサイクル導入の実証実験が予定されています。これから、実証実験がどのようになされるか具体的な案が出てくると思いますが、その内容が適切で今後の検証に役立つものであるのかを、きちんと審査していきたいと思います。また、同時にこれからの地域内交通のあり方を検証します。市も地域内交通のあり方を検証しますが、地域毎に課題が違うと思います。地域単位で地域内交通のあり方を地域の人たちで考える機会を早めに持っておくことが大切になると考えます。

5.社会参画の核となる公共施設の拠点のあり方

→ 子育て世代をはじめ、様々な世代の人が気軽に立ち寄り、交流や活動を行えるよう、公民館などの公共施設の利用について検討して参ります。

※ 川西市では14のコミュニティがあり、コミュニティ単位で様々な活動がなされています。公民館については、コミュニティの活動拠点であり、公民館は地域分権推進の拠点でもあります。「地域のことは地域で」とよく言われますが、地域がまちづくりの一翼を担うのであれば、公民館には適切な人数の職員を配置し、行政を地域の懸け橋となり、地域がそれぞれの特徴を活かした地域づくりを実践できる支援を積極的に行うことが必要と考えます。

6.ゼロ次予防が可能なまちづくり

→ 『川西市健幸まちづくり計画』に基づき、「外出することが楽しいまち」をつくり、市民の外出を促すとともに、多様な地域交流と社会参画を高めることによって、生涯にわたり、いきいきと元気に過ごせ、そこに暮らすことで健康になれるまちを目指していきます。

※ 「ゼロ次予防」とは、何かに取り組まなくても、自然と健康寿命が延び、長生きできるまちづくりのことです。健幸(健やかに幸せ)政策に力を入れている川西市。健幸づくりは、運動・食育・交流が3本柱を考えますが、それに加え、この「ゼロ次予防」という考えをまちづくりにの考え取り入ることで、川西市の強みを活かせると考えます。

全3回にわたってお伝えしました、令和2年度の予算要望ですが、思いが具現化するよう、引き続き予算の執行状況を確認して参ります。

また、予算化されていない事業については、引き続き要望を挙げていきます。