皆さん、こんにちは。いそべゆうこでございます。

6月3日(木)から6月25日(金)までの23日間の会期で、令和3年第2回川西市定例会(6月)が開会されています。議案(同意案、諮問、報告、審査)の議決までの審査や、付託された委員会での発言については、改めてのブログでご報告いたします。

今回は私が教育委員をしていた頃より考えていた、中学校給食を生きた教材として中学生にふさわしい、そして、川西らしい食育の推進、さらには、学校給食の旬産旬消、地産地消を支えてくださる生産者の皆さんへの支援や農業振興食を通じての防災教育、さらには、中学校給食開始に際しての教職員の皆さんへの支援について、食育月間でもある6月に、一般質問で提案したことをご報告いたします。

テーマは「中学校給食と食育 ~生きた学びを通じ、たくましく生き抜く力を育む教育~」。川西市の子どもたちが義務教育を終えるまでに、学校給食という生きた教育と、多角的な角度からの食育を体験し、その後の長い人生をたくましく、生き抜くための健康という礎を、自らの知識と知恵、そして、経験で培えるよう、中学校給食と食育の在り方について、理事者の皆さんと議論をしました。

発言事項は次の通りです。発言事項や市の答弁のごく一部ですが、抜粋してご報告します。尚、檀上での発言要旨の説明を書いた原稿をPDFでご覧いただけます。この質問に込めた想いを、よろしければご覧ください。また、一般質問の様子は、後日、川西市議会のホームページ内に動画でアップされます。議事録が出来上がるまでは動画でご覧いただけます。

令和3年第2回川西市議会定例会(6月議会)一般質問 発言事項と発言要旨

<発言事項と答弁>

1.   川西市の給食と学校における食育の推進状況について

(1) 学校給食における内容の充実と食育の推進状況について

質問:第2次川西市食育推進計画の施策に掲げている「給食内容の充実」と「学校における食育の推進」の現状や成果は?

答弁:(具体的な内容の説明があり)順調に進んでいる。

質問:「米飯給食の推進」においては、「給食を食べる子ども、給食を提供する職員も食育の在り方を考え、さらなる発展をめざします」と目標が掲げられいるが、具体的な取り組み状況は?

答弁:和食中心の手作り給食を推進している。出汁などもすべて手作りを基本としている。

提案:和食中心の給食と牛乳について、牛乳の残食率を下げ、さらには、給食も美味しく食べ残食率を下げるための工夫として、牛乳を給食とは別の時間に飲む「ドリンクタイム」の導入検討を提案。※ 新潟県三条市で実証実験をし、成果を上げている取り組み。

(2) 学校給食における旬産旬消や地産地消の現状について

質問:川西市の学校給食において、旬のものを旬のうちに食することや「地産地消」の具体的な事例や現状は?また、学校給食の地産地消を支える上で、生産者の方々と、どのようにつながっているのか?

答弁:ジャガイモや里芋など川西市の農家で作った食材を一部の学校ではあるが使っている。いちじくを使ったメニューもある。

質問:学校給食における地産地消を支えるためには、教育委員会は勿論のこと、生産者の皆さんと直接つながっている産業振興課、さらには生産者の皆さんがタッグを組んで取り組んで初めて前に進むことと思うが、学校給食の地産地消に関わる生産者の皆さんへの支援や農業支援についての現状は?

答弁:様々な農業支援制度をより使いやすくする工夫などしていきたい。中学校給食開始に際して、生産者の方の声を聞く機会もあった。

提案:学校給食の食材を農家の皆さんと一緒に育てるプロジェクトなどを企画して、保護者の皆さんや地域の皆さんを巻き込んでいく。「この畑では学校給食で使用するジャガイモを栽培します。子どもたちは勿論、保護者の皆さん、地域の皆さん、自分の子どもや自分のお孫さんのために、栽培のお手伝いをしませんか?」と呼びかける。中学生であれば、トライやるウィークの活動にしても良い。収穫のときには、子どもたちに収穫を手伝ってもらう。生産者の皆さんにとっては、手間がかかることかもしれませんが、市民の皆さんを巻き込むこと、また、子どもたちに農業体験をしてもらうこと、それが担い手の発掘や農業振興の足掛かりになるかもしれない。

答弁:学校給食の食材を栽培している畑には、のぼりを立てるなど、ちいさなことから生産者の方々の支援や農業支援に取り組みたい。

2.   中学校給食センターの運用開始を機とした食育の更なる推進について

(1)中学生に求められる食育について

質問:中学生に求められる食育とは何か、川西らしい食育とは何か?

答弁:完全米飯給食を実施している川西らしい和食中心の食育だけではなく、世界の食を通じて、世界の文化や多様性などの学びも目指している。さらに、食を通じた学びを各教科においても展開していくことが求められる。

要望:各教科の先生方と家庭科や栄養教諭の先生方との情報共有の機会や、各教科と食を関連付けての授業がさらに推進されることを期待している。※グローバル化に対応するための共通言語として英語を学ぶように、各教科を横断的な視点で学ぶための共通言語として食育があると考える。小中学校の時にあらゆる角度から学びを深めていくことが重要である。

(2)中学校給食を活用した食育の推進について

提案:中学生の時に学ぶこと×(かける)生きた教材である給食=(イコール)生き抜く力を育む体験授業を提案した。中学2年生までに、栄養素と働きや必要なカロリー、献立の作り方を学ぶと確認した。その知識を活かして、中学2年生の時に、自分たちが中学3年生になったときの給食のメニューを考える。いつのメニューを考えるのか。それは、7中学校毎にメニューを考える月を割り当てる。それぞれの学校に割り当てられた月の食育の日(19日)のメニューを考える。例えば、川西南中学は5月19日、川西中学は6月19日、多田中学は7月19日と決め、各校、自分たちが担当する月の旬の食材などを調べ、家庭科の先生や栄養教諭にアドバイスをもらいながら給食のメニューを各クラスで考える。さらに、学校内でプレゼンをして学校代表のメニューを決定する。そして、3年生になった時に、自分たちが考えた給食メニューを食育の日に食べる。ただ、食べるだけではなく、食べる前にメニューを担当した中学からのビデオメッセージを、各自が持っているタブレットで見てから食べる。中学校給食を活用した生きた学び、楽しみながら学べる食育、食育を通じて互いに切磋琢磨できる教育になると思うが、このような食育をどう考えるか?

答弁:体験する学びは大切であると考えている。今後、検討していきたい。

(3)給食を活用した防災教育について

質問:小学校給食においては、阪神・淡路大震災の日である1月17日を「おむすびの日」として、災害時の食を考える防災教育が行われている。中学校給食開始に際して、小学校での学びの継続として、中学校給食を活用し、災害時や避難所での食を考えるような防災教育は予定されているか?また、災害時の防災備蓄食として準備されている食料品などを学校給食(防災教育)に活用する考えは?

答弁:給食のときに防災備蓄品のアルファー化米などを使って、防災教育を実施したいと考えている。

提案:アルファー化米を使うのであれば、市で備蓄している防災備蓄品の活用を検討して欲しい。その理由は、中学生にローリングストック法を体験学習し、その学びを各家庭に持ち帰り、各家庭での災害時の備蓄知識として活用して欲しい。※ ローリングストック法は、定期的に備蓄品を食べて、食べた分を買い足し備蓄していく方法

答弁:今後検討していく。

3.   中学校での食育を推進するための環境整備について

(1) 中学校給食運用開始に向けてのスケジュールと準備状況について

質問:中学校給食センターは令和4年9月の開設に向けて、順調に準備が進められていると思うが、開設までのスケジュールや、いつどのタイミングで誰をターゲットにした運用準備やシミュレーションを進めていくのか?

答弁:順調に進んでいる。令和4年6月末には竣工する。教職員に対するアレルギー対応などの勉強会は今年度から実施する。また、生徒に対してのアレルギー対応の勉強もする。さらには、学校全体で何度もシミュレーションをする予定をしている。

(2) 中学生にふさわしい食育を推進する上での教職員に対する支援について

質問:中学校給食を運用するにあたっては、まず第一に、決められた時間内に全員が安全・安心に喫食できるよう準備を進めていることと思うが、給食や家庭科をはじめ、その他の教科を活用した食育を展開していくためには、教職員の皆さんへの支援は、必要不可欠なことと考える。そこで、教職員の皆さんが、給食を機に中学生にふさわしい食育を推進する上で、必要な知識を身につけ経験を積める研修や支援策などの計画は?

答弁:アレルギー対応の勉強会を始め、スムーズに給食が運用開始できるよう支援していく。

提案:令和4年は中学校給食センターがオープンする記念すべき年になる。教職員の皆さんにとって、来年の夏季研修会や教育講演会は、今までの川西市の学校給食における食育での学びを共有し、中学校給食で期待される教科を通じた食育の推進などを、川西市の教職員全員で確認できる絶好のチャンスだと考える。是非、来年度の夏季研修会や教育後援会では「食育」をテーマにしたものにして欲しい。

答弁:今後検討していく。

要望:川西市が誇るべき学校給食を活用した食育推進のために、人・モノ・お金、家庭科や栄養教諭の先生方をはじめとする教職員の方々の手配、調理用具や備品、食育を進めるための教材、さらには、衛生的で安全安心な調理環境を整えるための修繕費用なども、積極的に支援して欲しい。

<質問の最後の挨拶>

今回の一般質問では、中学校給食センター開設を機に食育の推進を図る、また、学校給食における地産地消を支える生産者の皆さんへの支援や農業振興など、これからのことについて、多くの提案をしました。子どもたちに、命の源、生きる上での基本、さらには100年人生の健康寿命の延伸という、たくましく生き抜くための礎を、育む環境を整えられるかどうかは、ここにいる大人たち、そして、学校現場で子どもたちと向き合っている学校長をはじめ、教職員の皆さんの気持ち一つだと思います。市長が良く使われていた言葉をお借りして、子どもたちの「未来に責任を!」と、私も願うばかりです。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。これで、一般質問を終わります。ありがとうございました。

以上、一般質問の一部をご紹介しました。最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

今後とも、子どもたちが未来をたくましく生き抜くために必要な力を身につけられる教育が、ここ川西市で実践できるよう、今までの経験や様々な方々の声を力に取り組んで参ります。